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てげてげブログ
2015-01-23

723) 人質解放

イスラム過激派「イスラム国」が日本人2人の人質を引き据えて、72時間後の殺害を予告したテレビ映像を何回も見た。2億ドル(約240億円)という多額の身代金要求つきだった。イスラム国が72時間という時間をどれほどの厳密さで考えているのかは知らないが、もうすぐその制限時間が到来する。


湯川氏は日本で民間軍事会社(国際軍事業や国外警護を目的とする会社らしい)を設立した後、実地でその経験を積むために危険なシリアにもぐりこんだと報道された。怪しげな金儲けをしようと考えて危険極まりないシリアに入り込んだわけだ。

湯川氏と顔見知りのジャーナリスト後藤氏は、湯川氏を探し出すという目的を持ってシリアに入ったらしい。どちらも危険を承知でシリアに入ってイスラム国に捉えられたのだ。

二人とも、危険だから行くなという周囲の者やガイドの制止を振り切ってシリア入りしたという。後藤氏が残したカメラには、シリアに入るに当たっての自己責任を強調する映像が残されていたと報じられている。


自己責任どころの話ではない。国家にも国民にも大き過ぎる、これほどの迷惑をかけることを二人とも予想していたのだろうか。

72時間はもう目の前だ。政府としてもあらゆる手段を使って人質の解放に向けて努力している最中だろう。しかしそれが成功するとは私には思えない。


まずはイスラム国との接触ルートを探すことから始めなければならない。接触ルートが出来ても何を交渉するのだろう。身代金を払ったら、テロとの戦いに日々身を削っている世界各国の大きな非難を浴びることになるだろう。今回のケースでは、人質を解放するために多額の税金を使うことの是非についても考える必要があると思う。


だからと言って身代金を払わずに、それでも相手が納得する交換条件があるとは思えない。結局は時間切れになってしまうのではないだろうか。

むしろこの事件を教訓にして、こんな危険な地域に、日本人が近づけないような手立てなり、規制なりを強めることが今後やるべきことなのではないか・・・と思う。(2014.01.23)


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