今朝の電車では4人がけで対面式の席が空いて座りました。

私の斜め向かいには30代とおぼしき女性が座っていました。

私が着席した時、その作業は既に相当進んでいたようでした。

小さな仕上げ工事が少しばかり残っていたのでしょう。

すぐに瞼の周りの工事が始まりました。

筆で念入りに何回もラインを描き、刷毛でぼかしました。

器具を使ってまつげや下まつげの手入れをしました。

ピアスをつけ、ネックレスを装着しました。

ふちなしの眼鏡をかけました。

眼鏡とのバランスを考えながら最後に眉毛を描きあげました。

終ったのは電車が丁度小倉駅のホームに滑り込んだ時でした。

終った途端に彼女はさっと立ち上がってホームに降りたちました。

早すぎず、遅すぎず、納期にきっちり間に合うように工事を終える。

毎日の工事に慣れた、ベテラン工事業者に違いありません。

　　　　　　　　　　　（2017.12.06）