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てげてげブログ
2008-12-15

17)改革という言葉 2008.12.15

 オバマさんは「チェンジ」を掲げてアメリカ大統領の椅子を手にしました。日本語では改革とか変革という言葉になるのでしょう。
 改革という言葉に私は詐術的な臭いを感じるのです。良いことずくめ、何もかもが良くなるような、誰も彼もが得をするような、そんなまやかし的なニュアンスです。何か制度を変えれば得をする人がいる反面、必ず損をする人がいるはずだ、プラス面がある一方で、必ずマイナス面が発生するはずだ-----と、常日頃信じて暮らしている私には何か異質に感じられる言葉です。

 昔々、日本にも改革を叫んで人気を得、長期政権を維持した総理大臣がいました。郵政民営化という「大改革」は、日本にどういう効果をもたらしたのか、私にはよく分かりません。多くのベテラン代議士が職を失い、かわりに何とかチルドレンとか呼ばれる素人代議士が多数誕生したことは紛れも無い事実ですが-----。
 ちょっと前に大騒ぎになった、後期高齢者医療制度というのも、あの時期の改革の一つだったようです。あちこちからブーイングが起きました。自民党の中にもあれを積極的に支持する国会議員はあまり多くなかったように思います。不思議に思ったのは、そんな法律が成立したのはもう数年前のことだった、ということでした。法案が国会にかかる大事な時に、誰も問題にせず、マスコミもちっとも騒がず、いざ実施する時になって大騒ぎ。何故あんなことになったのでしょうか。改革、改革の掛け声にみんなが騙された結果ではないでしょうか。
 最近、似たような経験をしました。裁判員制度です。これもあの時期の改革だったようです。法律が国会で審議される時、あまり騒がれたという記憶がありません。そして実施を目前に控えた今になって大騒ぎ。先日テレビで特別番組をやっていましたが、一般国民はもちろん、弁護士、検察などの法曹界にもなべて反対派が多いようです。私の推測ですが、裁判官にも反対が圧倒的に多いのではないでしょうか。独断と偏見で言うと、あんな制度が日本の国でうまく機能するはずがないと思っています。誰が中心になって、何を狙って、どういう経過をたどってあんな制度が出来たのか、不思議です。これもみんなが改革という言葉の魔力に負けた結果ではないでしょうか。
 もしも自分が裁判員に指名されたら-----身の毛がよだちます。絶対にやりたくありません。
 このブログでは政治的なことと宗教に関することは書くまいと思っていたのですが、立て続けにこんな話題になってしまいました。ごめんなさい。以後気をつけます。はい。

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