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てげてげブログ
2010-10-26

219)みたび 反日デモ

  新聞・テレビの報道によると、中国内陸部各地での反日デモが、依然として鎮火していないようである。そして少しずつ変質してきているようでもある。

  24日に宝鶏(私には初めて聞く都市名である)で起きた反日デモでは、反日スローガンの陰で、政府批判や社会に対する不満を訴える横断幕も表れたという。「腐敗反対」「反官僚、反腐敗」「住宅価格高騰に抗議」などの政府批判に加えて、「多党制を推進せよ」という、中国国家の根本である共産党一党独裁を否定する横断幕もあったらしい。

  ある報道機関は以下のような解説を付していた。
  『 内陸部地方都市と沿海部大都市との経済格差の拡大、地方官僚の腐敗、住宅価格の高騰など、民衆の不満がやり場のない怒りとなり、そのはけ口を求めている。そんな中、「反日」は格好の口実となる。「愛国無罪」と言われ、反日・愛国的なスローガンを叫んでいれば、公安当局も拘束など強硬措置をとりにくいとされる。デモ隊はこれを利用して、本来の目的である政権批判やうっぷん晴らしを断行したとみられる。 』

  そう言えば、『 反日デモは中国においては、最も安全なレクリェーション(うろ覚えなので正確でないかもしれない) 』であるといった主旨の解説を聞いた記憶がある。

  話し変わって、これまでの反日デモを巡る報道の中で、先日、あれっと思うことがあった。日本国内でも中国大使館の周辺で「反中国デモ」があり、それへの反発が「半日デモ」の背景にあるのではないか、というような解説を聞いた時である。「反中国デモ」が日本国内で起きたことなぞ、全く知らなかったから驚いた。報道されなかったか、もしくはよほどに小さい扱いだったのだろうと思う。
  中国デモは大々的に報道される。日本国内のデモは報道されない。どうしてなのだろうか。
  中国政府を刺激したくないという思惑なのだろうか、日本国内で反中国意識が燃え広がるのを避けたいがためだろうか。報道機関の自主規制なのかもしれないが、どうしてなのだろうという疑念はいまだ解けていない。(2010.10.26)

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