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てげてげブログ
2012-04-23

389) それぞれの道

  今朝一番に郵便が届いた。差出人は株式会社安川ビジネススタッフの社長名。「弊社は4月23日付をもってパソナグループのもとで 新生 安川ビジネススタッフとして再スタートすることになりました。」という挨拶状だった。ああ、本日付だったのかと思いを新たにした。

  私が自分の手で設立した会社がこれまでに3つある。その最初の会社が『安川ビジネススタッフ』であった。当時産業界では事業の多角化がもてはやされていた。人材分野での新事業は考えられないか、というトップの意向を受けて私がそれを担当した。人材ビジネスそのものの調査から始め、企画立案から安川電機の100%出資による新会社設立、そして最後は初代社長のお鉢がまわってきた。
  当初は五里霧中、微々たる売上を前に、はたしてこの会社は世の中で生き抜いていけるのか、毎日が不安でたまらなかった。次々に直面する新たな問題に一つ一つ取り組み、育てた手作りの会社である。社長退任の頃には30数億円の売上をあげるまでに成長した。そんな思い入れのある会社である。

  2つ目の会社は『安川マニュファクチャリング』である。ビジネス誕生の5年後、安川電機の製造部門のお手伝いをする目的で、ビジネススタッフ100%出資の子会社として設立した。この会社は売上高が80億を超えるまでに急成長した。

  3つ目がこの『ウイングメディカル九州』である。異分野での事業展開を狙い、やはりビジネススタッフの100%出資で設立した。

  その3つの会社が今日から夫々違う道を歩くことになった。
  大本の安川ビジネススタッフは冒頭に記したとおり、人材派遣の大手パソナグループに身売りした。いずれは『安川』の冠も捨てられる運命にあるのだろう。かっては「事業の多角化」そして今は「選択と集中」という、経営手法の流行に沿ったものかもしれないが、一抹の寂しさを禁じえない。
  一方で安川マニュファクチャリングは、今後も安川電機グループの一員として残ることになった。安川電機の製造部門にとってはまだ存在価値があるということであろう。親会社から切り捨てられないよう、大いに忠勤に励んでもらいたいと願っている。

  他所のことはどうでもいい、肝心の我が社が安川電機の傘の下から離れてすでに6年がたつ。本体の事業とは全く関連性がないというところから、私個人に譲渡されたものであった。親会社の支えがない中、社員の奮闘のお陰で、なんとか6年を生き延びることが出来た。
  これからも社員と力を合わせ、10年先、20年先、その先まで生き延び、そして成長したいものである。(2012.04.23)
  

  

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