2013-10-17
484) 地の果て
若い頃流行っていた古い歌である。
青江三奈という歌手がやるせない雰囲気で歌っていた。
ここは地のはてアルジェリア
どうせカスバの夜に咲く
酒場の女のうす情け
大勢の日本人が人質になり殺害された事件もアルジェリアだった。
イスラム過激派が天然ガス採掘施設を襲撃して人質をとり
10人の日本人技術者を含む数十人が殺害された事件だった。
今年はじめのことでまだ記憶に新しい。
何の関係も無い、何処にあるかもよく知らない国だった。
9月末、そのアルジェリアに息子が赴任した。
3年間勤務したオーストラリアからそのまま赴任していった。
2人の子供と嫁さんを日本に帰しての単身赴任である。
単身赴任を決断するまでにはあれやこれや迷ったらしい。
治安の悪さに加えて子供の教育問題が決め手になったようだ。
私は、家族帯同が出来たらそれが一番・・・と願いながらも
親としてそのための何の力にもなってやれなかった。
その息子から昨夜電話があった。
元気に仕事に励んでいるという報告だった。
任期中、まずは元気に、役目を果たしてほしいと願っている。
突然、話は飛ぶ。
テレビのアナウンサーと現地レポーターとのやり取りで
通常、質問と答の間に若干の時差が生じるのを目にする。
音声が届くまでに一瞬にせよ時間がかかるのだろうと思う。
アルジェリアの息子との電話であれと同じ現象を経験した。
ちなみにオーストラリアとの会話でそんなことはなかった。
地の果てという歌の文句はまんざら誇張でもないようだ。
(2013.10.17)