東京にいる孫が、大学入試を済ませ、春休みを利用して遊びに来た。たった数日の短い滞在だった。素直にまっすぐに成長した若者と一緒に過ごす時間は、じーじとばーばにとって、日頃にない楽しい時間だった。

孫が予定通り東京に帰った後、気の抜けた気分で部屋を見回した。日頃見掛けないものが目に飛び込んできた。コンセントに差し込んであるスマホの充電器である。白いコードが長々と伸びている。孫が忘れていったらしい。

郵便局でレターパックを買ってきて東京の自宅に送り返してやった。投函した翌日のこと、郵便局から電話があった。レターパックの中身の問い合わせである。スマホの充電器であることを説明して納得してもらったが、爆発物や危険物のチェックをしているらしい。電池が入っていても駄目みたいなことを言っていた。

荷物全数について問い合わせする筈もない。これは怪しいという、荷物のチェックはどういう具合にするのだろうか。すぐに思い浮かべたのは、飛行機に搭乗する時に通過するレントゲンみたいなものだ。郵便物の安全一つをとってみても色々あるんだな、と感心することだった。（2018.04.05）