今朝の毎日新聞、「中谷氏、首相に忠告」と題する小さな囲み記事が目に付いた。以下その全文。

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自民党の中谷元・前防衛相は7日、学校法人加計学園や森友学園問題に関する安倍晋三首相の対応に触れ「権力者は『あいうえお』だ。焦らず、威張らず、浮かれず、えこひいきせず、おごらず。それを戒めないと政治は信頼を得られない」と忠告した。同日のラジオ日本の番組で述べた。

加計学園の学部新設に関し、官邸の意向を書き留めたとされる文書の再調査を野党が求めていることに「国民の率直な疑問に答えるべきだ」と述べ、再調査に応じるのが望ましいとの認識を示した。

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まことに率直な意見だと思う。官邸がかたくなに、文書の再調査に応じず、証人喚問にも応じようとしないことにこれまで違和感を覚えていた。野党の要求に応じたら、不都合な事態が明らかになるのだろう、官邸はそのことを恐れているからに違いないと感じていた。

だから自民党の中にまだこういうことを言える議員がいることに安堵した。

日本の総理はこれまで短命だった。第2次安倍政権の前には、1年交代の総理が何代も続いた。そのせいか、日本の総理はリーダーシップに欠けると言われ続けてきた。短命だから外国からも信頼されないと言われていた。

一転、第2次安倍政権になってから5年弱が経過し、さらに3年伸びようとしている。安倍一強と言われ、強引な政権運営が目立つようになってきた。報復を恐れて自民党内で異論をとなえる議員は少なくなった。

長く権力の座にすわっていると、どうしても『あいうえお』を忘れがちになるのかもしれない。久し振りの総理らしい総理である安倍晋三さんにそうなって欲しくないものである。（2017.06.08）