1136) 日帰りバスツアー
初めて日帰りのバスツアーに参加した。宣伝のチラシには 『~幻想のヌマスギと紅葉のメタセコイヤ並木~篠栗・九大の森と名勝庭園・魚楽園とメタセの杜』 と題されていた。いつも見る楓とは違う紅葉を期待して申し込んでみた。
昨日の日曜日、午前8時に小倉駅北口発、鞍手PAと博多駅筑紫口を経由してから3つの観光ポイントを巡った。
最初は篠栗町の『九大の森』へ。ここは篠栗町と九州大学が共同で整備、管理を行っている森である。池から真っ直ぐに立ち上がるヌマスギの姿が幻想的だというので、近年SNSの世界で評判にり、観光客が押しかけるようになったらしい。1周2kmほどの遊歩道が整備され、樹木の名札が細かく表示されていた。約50種の常緑広葉樹と約40種の落葉広葉樹が生育しているという。
問題のヌマスギが生育する池は干上がっていて、立木が水から立ち上がる幻想的な姿にはお目に掛れなかった。樹木本体の周りにはたくさんの気根が立っていた。水の中に沈んだ根が気根で呼吸するのだという。葉はうっすらと赤みを帯びていた。
次に田川市の『料亭あおぎり』で昼食。立派な庭が広がり、建物は国指定文化財になっているという老舗料亭で上品な昼食(籠盛御膳)をいただく。
昼食の後は、築上町のメタセの杜へ。メタセコイヤの森に囲まれた遊園地と物産館。さっそくメタセコイヤの並木道を歩いた。並木の間から赤茶けた紅葉が透けて見えた。添乗員の説明によると、日本ではメタセコイヤのことを別名『曙杉』と呼ぶらしい。紅葉が朝焼けのような色だから・・という。
物産館では、特産品の木材(クスノキ)を使い地元の人が手づくりした鉛筆立てを買った。その鉛筆立ては今朝から会社の机の一画で、でんとその存在を主張している。
最後の観光ポイントは川崎町の国指定名勝庭園の『藤江氏 魚楽園』、室町時代の画僧雪舟が築庭したと伝えられる。藤江さんという個人所有の庭園だ。ここには数年前に一度来たことがある。今回は、訪れた時期が少し遅くて、庭に数多く植えられた楓はほとんど散っていた。
帰り道に黒田武士の酒造所に立ち寄り、博多駅でバスを降りてJRで帰宅した。紅葉を愛でるという意味では少し物足りなかったものの、これから先の退屈しのぎには、日帰りのバスツアーもたまにはいいかもしれない。(2017.12.04)
画像 : ヌマスギ(地面にポコポコ立っているのが気根)