2026-07-28
2223)安青錦(ホームの日常)
記憶力の弱った老人には、既に遠い昔のことに思える。大相撲名古屋場所のことである。最後まで縺れたが、熱戦の末、安青錦が優勝した。その思い出を残しておく。
安青錦は2場所連続優勝を果たし、横綱昇進がすぐ目の前にぶらさがった先々場所、左足首を負傷して惜しくも7勝8敗で負け越し。カド番の先場所は全休して2場所連続の負け越しで大関を転落。関脇で迎えた今場所は10勝以上の成績をあげれば特例の大関復活という大事な場所だった。多くの先輩力士がこの特例を越えられずに、結果元大関の平幕力士がゴロゴロしているという高い壁だ。しかも痛めた左足首は治っていない上に、場所中に左脚親指を骨折するという体調だった。
安青錦は怪我した左脚を引き摺りながらも勝ち星を重ね、大関昇進の10勝は軽く超えて12勝2敗で千秋楽を迎えた。本割で巨漢熱海富士に負けて、大関霧島と関脇熱海富士の3人が12勝3敗で並んだ。優勝決定のともえ戦だ。2番続けて勝たなければならない。この時点で負傷している安青錦は絶対的に不利だと思った。
ところが安青錦は熱海富士、次いで霧島と退けて優勝したのである。優勝会見では怪我のことは一言もなく、再び横綱を目指すと堂々と答えていた。戦火のウクライナから、相撲をとるために単身来日したと聞く安青錦、恐れ入った精神力である。
(2026/07/28)













