2014-01-29
532) 舌禍
晴れの就任記者会見で、記者の質問に答えて従軍慰安婦のような問題は「戦争をしているどこの国にもあった」という趣旨の発言をしたのだという。
中立であるべき公共放送のトップとしての資質を問う声も少なくないようだ。しかし公共放送のトップでなかったら問題にならなかったのだろうか。
過去には、橋本大阪市長が同様の発言をしてマスコミで騒がれたことがある。
さらに広げて、公の場で大企業の社長が同じことを言ったらどうなのだろうか。
籾井会長や橋本市長の言うことは真実かもしれない。
しかし真実だったら何でも言っていいというものでもないようだ。立場とか、時とか、場所によっては触れてはならない話題もありそうだ。
従軍慰安婦問題もそのように認識する方がいいのではないかと思う。過去の恥ずべき歴史的事実として世界中の多くの人が触れて欲しくないと願っているのではないだろうか。
真実であるかどうかを越えた情の問題であるような気がするのである。
この問題に関してもう一つ。私の中では、舌禍事件を起こす人は再犯率が高いという印象が強い。リップサービスの癖は簡単には抜けないようである。
辞任すべきという声を押し切って、今回なんとか乗り切ったとしても、この人はいつかまた似たような舌禍事件を起こすのではないか・・・と言ったら新会長に失礼だろうか。(2014.01.29)