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てげてげブログ
2015-09-09

798) 筆坂秀世&中條高徳

本屋をぶらぶらしていると、時々思いもかけない本に出会う。筆坂秀世著『日本共産党と中韓ーー左から右へ大転換して分かったこと』(ワニブックス)もそんな本のひとつだ。


筆坂氏に関しては日本共産党の大幹部として、テレビ画面上で活躍していた昔の記憶がまだ鮮明に残っている。鋭い論調で自民党をはじめ他の政党代表と論戦を戦わしては、攻め込んでいた10数年前の勇ましい姿である。


その後しばら姿を見なくなったと思っていたら、右派論客の揃うテレビ番組『そこまで言って委員会』に出演しているのを見て驚いた。その後何回か同じ番組に出ているのを見掛けたが、にこにこと笑顔を浮かべながらの彼の発言内容はなかなかに面白い。


本題はそんなことではない。その本の『はじめに』のところに筆坂氏に大きな影響を与えてくれた人として、中條高徳氏のことが紹介されており、その著書『おじいちゃん戦争のことを教えてーー孫娘からの質問状』のことも紹介されていたのである。中條氏は陸軍士官学校時代に終戦を迎えた後、大学を出てアサヒビールに入社し、営業本部長としてスーパードライで会社を再生させ、その後副社長やアサヒ飲料の会長などを歴任されたかただという。

面白そうだと思った。その足ですぐに本屋に走った。筆坂氏の本は後回しにして『おじいちゃん戦争のことを教えて』を読み始めた。


孫娘は銀行員である父親のアメリカ転勤についてアメリカの学校に転入した。アメリカ人の生徒に混じって、ヨーロッパ、アジア、アフリカと肌の色もさまざまな世界各国の生徒が多数在学する、国際色豊かな学校らしい。


その孫娘から分厚い手紙が届いた。アメリカ史の授業の中で、第一次大戦や第二次大戦を体験した人の話を聞こう、ということになった。戦争の中でどのようなことを体験し、何を考えたのか、それぞれの国によっても違いがあるはずだから、それを聞いてこいという宿題が出た・・・ついてはおじいちゃんの体験の中から、以下の質問に答えてくれ、というのがこの本の始まりである。


まだ読み始めたばかりだが、まことに面白い。その時代、時代の空気が良くわかる。(2015.09.09)


      画像 : 山懐に抱かれた広寿山福聚寺


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