2018-05-17
1180) 朝のバス停
家を出て5分歩けばバス停である。毎朝、同じような時間に家を出てバス停まで歩く。バスを待つのは、毎朝同じ顔ぶれだ。
定年前とおぼしきおっさんと二十歳代後半の勤め人、学校を出て働き始めたばかりのような若者、三十歳前とおぼしきOL(OLという言葉は使っていいのだろうか?)、それに私を含めて5人がその常連だ。5人以外の人はこの時間帯には滅多に見かけない。
お互いの存在はみんな知っているはずだし、全員が近所に住んでいることも想像がつく。それなのに毎朝顔を合わせながら、誰ひとり挨拶をしない。勿論話はしない。ただ黙ってバスが来るまで並んで待っている。
顔なじみなのに挨拶もせず、口も利かずに何分間も過ごすのは耐え難い思いがして、私の方から挨拶してみたことが2回ある。
「おはようございます」「・・・・・・・」
2人とも挨拶を返してくれなかった。私は何か悪いことをしたようで、恥ずかしくなった。以来私の方からは挨拶をしていない。
今朝も誰とも目を合わせないようにして黙って並んだ。(2018.05.17)