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てげてげブログ
2018-08-10

1207) 金婚式





私達夫婦は1968年9月14日に結婚した。当日、かたや鹿児島からかたや宗像から、両方の親兄弟に集まってもらって、顔合わせと食事会をした。場所は会社の別府保養所を利用した。これで結婚式を挙げたことにした。


独身時代、毎晩酒場めぐりをしていた私にはまったく蓄えがなかった。結婚はしたいが、それに要する資金がない。身内だけの簡易結婚式は苦肉の策ではあった。しかしこのことが妻の心の中に、いまだに癒えない大きな傷を残してしまったようなのである。「結婚式をしたかった」「ドレスを着たかった」「思い出の写真がない」・・・戻ることの出来ない今、ときに妻に責められるのがつらい。


さて、あとひと月でその結婚式から50年になる。私にしたら全てが忘却の彼方だが、スタートの結婚式から躓いた妻にとって、色んな事があった50年だっただろうと思う。苦しいことも悲しいこともあっただろう。我慢ならないようなこともあったかもしれない。金婚式というのはそんな長かった過去を水に流してもらい、これから生きてゆく、もう長くはない夫婦生活を考えてみる機会なのだと捉えたい。


東京にいる子供たちから、金婚式のお祝いをするから上京してこいと言ってきた。言葉に甘えて、気候がよくなったら子供や孫たちと数日間を東京で過ごそうかと思っている。しばらく会っていないが、孫たちも大きくなっていることだろう。(2018.08.10)


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