今朝の出勤時、テレビの前を離れるのが辛かった。あの大谷さんのせいである。起床してすぐ、朝の5時過ぎからテレビにかじりついた。大谷さんは今日はまた格別に調子がいいようだった。

　前日までに48－49まで到達していた。50－50という歴史的偉業の達成を目の前に控えている段階だった。家を出るまでに打席に3回はいった。いずれの打席でも安打をはなち、打点2をあげ、盗塁も2個を決めた。結果48－51までいったものの、ホームランは出ていなかった。調子が良いから今日はホームランも出るかもしれないと期待しながらも、涙を呑んでテレビを切り、出勤した。

　駅のホームで知人に出会った。「大谷さんがホームランを打ちましたよ」と教えてくれた。49－51になったということだ。あとホームラン1本だな、と喜んだ。

　さらに電車の中でスマホが教えてくれた。続いての打席で連続ホームランを打ち50－50の偉業を達成したというのである。

　会社に着いてパソコンで検索した。今日はさらにもう1本ホームランが出たという。6打数6安打、うちホームラン3本、打点10、盗塁2、出来上がった結果は51－51。嘘のようにきれいな数字が並んでしまった。なんということだ。

　前人未踏、史上初と騒がれた偉業が、神業のように劇的な過程を経て、あっさりと達成された一日だった。

　　　　　　　　　　　　　　　（2024/09/20）