
2024-12-19
1612)透析を止めた日
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数々の賞に輝いたノンフィクション作家が、自身の体験からの思いを世に問う渾身の力作である。
著者の夫は、透析を長年受け続けたが、60歳の若さで惜しくも亡くなった。第1部では、その夫の仕事への執念と壮絶な闘病生活、著者の献身的介護、両者の心の強い結びつき、家族や医療関係者との関りが克明に語られる。夫婦や家族の厳しくつらく切ない状況が伝わり、読む者の心を大きく揺さぶる記録だ。・・・第2部では「透析」の効果は認めつつ、問題点を掘り起し社会問題として提起する。・・・
左手の親指で残りのページ数を感じながら、頼む、もう終わってくれと繰り返し願った。でも、何より怖ろしいのは、本書がたまらなく「面白い」ことだ。悲しみも苦しみも超える、読み物としての圧倒的な面白さ。・・・恐ろしくてもう二度と読みたくないけれど、ずっとそばに置いておきたい一冊。
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透析とは縁のない生活をしているし、あえて読むこともないような気もする。しかし新聞書評でここまで持ち上げられた本を読んでみたい気もする。
(2024/12/19)