ミスタープロ野球と呼ばれた長嶋茂雄氏の死去については昨日書いた。書いた時はネットのニュースで知ったばかりだった。亡くなってほどない時間だった。これからテレビや新聞で騒がれるだろうとは予想できた。

　しかし、私の予想をはるかに超える大騒ぎが勃発した。新聞各社は直ちに号外を発行し、街頭で市民に配った。昨日の夕刊は長嶋死去の報道で埋まった。今朝の朝刊でも1面から2面、3面、そしてスポーツ蘭は言うまでもなく地域欄から社会欄まで、長嶋氏の記事と写真で埋め尽くされた。テレビ各社は報道番組に加えて特別番組を組んで報道合戦を繰り広げた。

　政治家であれ、経済人であれ、科学者であれ、文化人や芸能人であれ、死んでここまで騒がれた人物は過去にいなかったのではないだろうか。長嶋氏は偉大な野球人だった。技能だけでなく、明るい人柄や派手なプレーも、彼のスター性を高めたのだろうとは思う。

　しかしここまで大騒ぎされると、なんだか逆にしらけてしまう。他に報道することはないのかと、マスコミ各社に皮肉を言いたくもなるのである。

　　　　　　　　　　　　　　　　（2025/06/04）