「おはようございます」「ご利用いただきましてありがとうございます」「行ってらっしゃいませ」
　毎朝、駅員さんの元気な声に送られて改札口を通ります。JR小倉駅です。慣れないうちは異な感じも受けました。代替の交通機関もなくてJRで通勤するしかないんだから-----営業上あんまりプラスにもなるまいに、と冷ややかに眺めた時期もありました。でも今になっては毎朝あれを待っている自分を意識します。あの元気な声に尻を押されて出勤しています。
　毎朝2～3人の駅員さんを見かけますが、その中で声がすっきりし、笑顔の素敵な駅員さんが目に付くようになりました。その上照れた様子がちっとも見当たりません。なにか嬉しいことでもあったんじゃないかと思うくらいにいい笑顔で迎え、送ってくれます。彼の立つ位置はいつも決まっているようですが、時々姿を見かけないことがあります。出張とか、何か他の業務の都合なのでしょうが、そんな日はなんだか物足りない思いが残ります。
　つい先日、失礼を省みず、彼の胸に付けられた名札を盗み見ました。小倉駅長という職名が目に飛び込んできました。なるほどなあ、と妙に納得した朝でした。今朝も駅長さんの素敵な笑顔にお会いできたことを最後にお伝えして、チョン、チョン。