リーンという目覚まし時計の音。眠い目をこすりながら、5時半であることを確かめる。妻を起こさないように気を付けながらゴソゴソ起きだす。階下に降りると、リビングルームではクリがもうスタンバイして待っている。急いで着替え、散歩用グッズの用意をして外に出る。外は真っ暗、空には星が輝いている。窓に灯りのついている家はまだ少ない。近くの5階建て集合住宅を見上げても、灯りが点っている窓はほんの数える程だ。

　　散歩道は主として東西の緑道を選んでいる。くまなく街灯が設置されているので暗い場所はない。途中で出会うジョギングの人、ウォーキングの人、犬を散歩させる人-----「おはようございます」「おはようございます」と早朝から気持ちがいい。

　　あちこちの木の根っこや電柱にオシッコをひっかけながら、それでも2代目クリは初代よりも歩くのが早い。こちらにとっても運動になるからありがたいことだ。何となく蟹股で歩き始めたら今度はウンコだ。毎朝2回に分けてたっぷり出してくれる。ハンディスコップで拾って、持参のウンコ袋に収納して持ち帰る。初代は草むらの中でないとウンコしなかったが、2代目は石畳の上でも平気だ。

　　決まったコースを一回りして自宅に帰り着く頃には、もう星も消え、周りも明るくなっている。クリを庭に放してやって、部屋の時計を見ると6時半。今日の散歩も無事終了。
（蛇足ながら-----後で気が付きました。このブログ、振り返ってみたら第1回目と2回目には初代クリのことを書いていました。99回目と100回目が2代目クリのことになったのは、全く意図しない偶然の出来事でした。）