2009-12-15
119)賞与 2009.12.15
つい最近「井筒屋、冬の賞与ゼロ」という新聞記事を目にした。井筒屋と言えば地場の名門企業、大企業の部類に属するだろう。七五三で言えば本来10割であるはずの井筒屋の賞与がゼロとは-----正直驚いた。
日本の大企業で賞与ゼロとはただ事ではない。従業員は賞与をあてにして住宅ローンを組み、生活設計を立てている。正月を目の前に控えて、井筒屋従業員のとまどいが目に浮かぶようだ。
小倉玉屋が倒産し、そごうが撤退し、伊勢丹も引き上げて、北九州では井筒屋独占になり、比較的楽な経営かと思っていたが、内情は苦しかったらしい。賞与はそもそも業績に応じて支払われるものである。企業の存続を選ぶか、今の賞与を選ぶかと問われたら、やはり企業の存続を選ばざるをえないのがサラリーマンの心情だろう。
他所のことはさておき、今週末に支払う自社の賞与のことである。今の厳しい業績では、みんなに満足して貰える賞与はとても支払えない。せめて-----この程度で仕方ないな、と納得して貰えたら-----と願っている。
そして来年はみんなが満足できる賞与を、みんなで稼ぎ出したい。社長としては、いずれの日にか、5割といわず大企業に負けない賞与を支給してみたいものだと夢見ている。それはつまるところ、多くの求職者が当社を頼りにし、そして仕事に就き、幸せを掴むということでもある。