シロを登場させて、トラに触れないわけにはいかないような気がします。1994年8月22日生まれ。シロと違ってトラの誕生日は推定ではありません。その日午前中、シロは自宅リビングに置いたお産用ダンボール箱の中でトラを出産しました。産婆役の妻にお腹をさすってもらいながらです。だからトラの年齢は正真正銘16歳2ヶ月と14日です。そのトラももう若くはありません。人間にたとえたら80歳か、90歳か、100歳か、そんなところでしょうか。

　　母親のシロに比べたら、まだまだ活動的です。毎日自分の縄張りの見回りに出かけます。最近カドがとれたのか、さすがに若いオスと大喧嘩して、ケガをして帰ってくるようなことはなくなりました。縄張りの範囲も大分狭くなっているのかもしれません。

　　突然自分のことで恐縮ですが、私は6時の目覚ましで起きて、まずは郵便受けの新聞を取りに行くのが日課です。トラは私の動きを先読みして玄関で待っています。私が玄関のドアを開けると同時に外に飛び出します。何かのっぴきならない朝の用事があるのでしょう。

　　トラの夜の行動も分かりません。夜の8時か9時頃になるとひょろりと外に出ます。私達が寝る前にはたいがい帰ってくるのですが、暑い夏の夜は12時過ぎて帰らないこともしばしばです。翌朝は必ずソファーで眠っていますので、どこかで夕涼みでもしているのかもしれません。外泊は一度だってしたことがありません。

　　最後に夕食時のことに触れておきます。私達の夕食時、トラは必ずテーブルの上に登ってきます。そして行儀良く座ってお裾分けを待っています。さしみや煮魚、焼き魚がある時は、端っこを貰って満足そうにテーブルから下りてゆきます。食事の内容によっては何も貰えず、残念そうにそれでも大人しく下りてゆきます。比べて行儀のいいシロは決してテーブルには上がってきません。
　　やんちゃで甘えん坊のトラは、精神に加えて身体の動きもまだ柔軟ですし、おおいに長生きするのかもしれません。（2010.11.05）