2013-05-17
463) リビングウィル
しかし具体的にそれを自分の中でどう消化するのかについて迷っているとも書いた。
近藤先生の著書の中で、少なくとも一つだけはすぐに取り入れてみたいと思ったものがある。
『リビングウィル』の作成である。
そこで先生の見本を真似て自分のリビングウィルなるものをつくってみた。
見本をほんの少し変えただけで、殆どそっくり真似たものだが、
書いてみると何やらさまになっている。
死というものが現実に近付いてきたような気持ちになってくる。
71歳の誕生日を機に、実際に形あるものにしてみようか、
それを毎年、誕生日に更新していくことにしようかと、気持ちはだんだん進んでいる。
◆ ◆ ◆
『 私のリビングウィル 』
いっさいの延命治療をしないでください。
私はこれまで、自分なりに自由に楽しく生きてきました。
71歳の今日まで、仕事にも恵まれ、家庭にも恵まれて、幸せな人生でした。
そして最後に、自分らしく人生を終えたいと思っています。
今、私は意識を失っているか、呼びかけに少し反応するだけかもしれません。
すでに自力では、呼吸もほとんどできないかもしれません。
私は、このまま命が尽きても、何も思い残すことはありません。
延命治療によって、自らの尊厳を傷つけ、周囲に迷惑をかけて行き続けるよりも、
このまま息をひきとりたいと願っています。
すでに病院にいるなら、人工呼吸器をつけないでください。
つけられているならはずしてください。
自力で飲んだり食べたりできないなら、無理に、口に入れないでください。
点滴も、チューブ栄養も、昇圧薬、輸血、人工透析なども含め、
延命のための治療を何もしないでください。
すでに行われているなら、すべてやめてください。
もし私が苦痛を感じているようなら、モルヒネなどの、
痛みをやわらげるケアは、ありがたくお受けします。
今、私の命を延ばそうと力を尽くしてくださっている方々に、心から感謝します。
しかし、恐れ入りますが、私の願いを聞いてください。
私はこの文章を、冷静な意思のもとに書き、家族の了解を得ています。
いっさいの延命治療をしないでほしい。
この最期の願いを、どうかかなえてください。
決して後悔しないことを、ここに誓います。
2013年5月21日 (71歳の誕生日に)
住 所
自筆署名
証人署名
(2013.05.17)