2014-09-17
663) 認知症
物忘れが激しい。話をしている最中に、肝心の言葉を思い出せない。テレビを見ていても俳優さんの名前を思い出さない。何の脈絡もない時にふっと思い出すが、その時にはもう遅い。近頃、脳味噌の劣化が相当に進んだという自覚がある。
先日、病院に行った時、受付窓口で紹介していた一冊の本に気を引かれた。『認知症とともに』という本だ。私は72歳、妻は71歳、年齢的にはどちらも立派な認知症予備軍だ。躊躇することなく早速買って帰った。
豊富なイラスト入りで認知症のことが分かり易く解説してある。
第1章は「いつもと何かが違うと思ったらそれは認知症のサイン」という書き出しで始まる。そして診察の受け方、告知の方法や介護保険その他の支援制度のことが説明されている。
第2章は認知症とはどんな病気なのか、どんな症状が出るのか、どう進行してゆくのか、どんな治療が行われるのかの解説だ。進行すると予想以上に深刻な病状を呈する病気であることが理解できた。
第3章は認知症ケアの基本と周囲の者のかかわり方。基本は認知症患者の不安な気持ちを受け止めてやること、そして介護者が共倒れしないよう、一人で抱え込まずに周囲の支援を利用すること、にあるようだ。この辺は、カウンセリングの基本にも通じるものがある。
第4章は施設入所について。病状がひどくなり、家族で面倒をみるのが限界に来た時、いよいよ施設入所かどうかという判断は家族を悩ませるようだ。
私が認知症になったら妻に介護してもらわなければならない。その時のために、この本は妻にも読んでもらっておこうと思う。(2014.09.17)