730) 左手
無意識のうちに動かさないようにと、右腕を補助帯で肩から吊り下げてからもう1週間になろうとしている。この間、殆どの作業を右手を使わずに左手一本でやってきた。
そして感じたのは、左手が思っていたよりも遥かに不器用なやつだということだ。これまで右手と一緒に行動していたから目立たずに済んでいたものの、この不器用さではとても自立することは出来ないだろう。もっとも最初から左手一本なら器用にもなっていただろうけれど・・・。
まずは字を書けない。字を書くことの少なくなった今、それはまあいい。左手指でポツンポツンとパソコンのキーボードを叩けば代用できることだ。時間はかかるものの、今さら急ぐ人生でもなし、これは仕方がない。
次に箸を使えない。初めの数日、フォークやスプーンを使って食事をしてみたが、うまいこと食べられないし、だいいち美味しくない。仕方なく食事の時だけは、吊り帯をはずして右手で食べるようにした。
左手は歯磨きも下手くそだ。歯ブラシの柄が口の中をつついたり、歯茎をつついたりして時間がかかること甚だしい。電動歯ブラシを買った方がいいのかもしれない。
毎朝の髭剃りも上手くゆかない。電動髭剃りだからなんとかなっているものの、これが剃刀を使っていたとしたら顔中傷だらけになっていたかもしれない。
左手一本では車の運転が出来ないというのも悩みの種だ。孫たちが遊びに来る春休みまでには回復しておきたいものである。
右手が動かないわけではない。しかし無理に動かすとピリリと肩に痛みが走る。だから吊り帯をはずした時も動かさない。というような次第で、服の脱ぎ着の時も、お風呂に入った時も、トイレの後も、日常生活の色んな場面で苦労している。寝返りができないのも苦しみのひとつだ。
今日は左手人差指でポツンポツン・・・のブログ更新である。(2015.03.05)