2016-08-01
964) 東京都知事選雑感
小池百合子氏の圧勝だった。当初の予想よりもはるかに大きな得票差が開いたようだ。有権者は雪崩を打って勝ち馬に乗った。自分の票が死に票になるのは空しいものだ。どうせなら当選する候補者に投票したくなる有権者の心理は良く分かる。
投票箱の1票も開けていないのに、テレビは「当選確実」の報を出す。世論調査や出口調査の結果であり、自信を持っての予想ではあろう。しかし、投票が終った8時にはもう当選確実というのでは白けてしまう。せめて1割位は開票してから出しもらいたいものである。
21人という多数の立候補者。落選することが確実なのに、あの人たちはどうして立候補するのだろうか。供託金が300万円だとか。ほとんどの人は没収されてしまうはずだ。小池、増田、鳥越の3氏以外の候補はテレビでもほとんど取り上げられることがなかった。それぞれに何か訴えたいことがあったのだろうか。その目的はかなえられたのだろうか。
自民党も民進党もこの惨敗である。小池氏一人に振り回されて両党とも政党の役割を果たせなかった。自民党を悪者に仕立て上げ、自らを孤独な被害者に見立てる戦術は、小池劇場という言葉を生んだ。かっての小泉劇場という言葉を思い出す。
小池氏と自民党とはこれから反目することになるのだろうか、新知事と都議会のこれからの駆け引きはどうなってゆくのだろうか、小池氏は都議会解散という公約を実行するのだろうか、これからの都政はどう動くのだろうか、面白い。(2016.08.01)