台風18号と入れ替わりにびっくり仰天、解散台風が襲来した。数日前から「常在戦場」なる不穏な言葉を口にする政治家がちらほらいるのには気が付いていた。そしたら突然、衆院解散間違いなしという報道である。一昨日から昨日にかけてのテレビの画面は解散、解散で埋め尽くされていた。

解説者がしたり顔で解説するには、安倍総理が今、このタイミングで解散を決断した理由について三つの要素をあげていた。

一つは野党第一党である民進党の敵失のタイミング。期待されながら幻に終わった山尾幹事長候補の不倫事件と離党。加えてその前後に表面化した民進党議員の相次ぐ離党。今なら民進党は戦えないという読みがあるという。

二つ目は小池都知事周辺による新党結成前のタイミング。政党交付金の基準日は1月1日、今なら新党は政党交付金の対象にならず、選挙資金がないらしい。あわせて選挙のための人手も短期間では手配できないという。

三つ目は野党の選挙協力が整わない今のタイミング。野党が統一候補で臨んで来れば、自民党が失う選挙区が多数出るからそれはさせたくないのだという。

いずれも敵の布陣が整わないうちに戦争を仕掛けて勝ちを狙うということだ。国益も何も関係ない。政治というのはやはり勝つか負けるかが最も重要な判断材料、勝負の世界のようである。（2017.09.19）