1. 薬剤師の求人・転職TOP
  2. てげてげブログ
てげてげブログ
2017-10-20

1121) 中国共産党大会



5年毎に開催されるという中国共産党大会のニュースを見た。深いことは分からないが、さすが中国と驚き、感心したことが幾つかある。




まずは檀上最前列に、胡錦濤「前総書記」と習近平「現総書記」と江沢民「元総書記」という、歴代3代の最高指導者3人が並んで座っていたことである。老害の国だなぁ、というのがその印象だ。江沢民氏も胡錦濤氏も10年間総書記をつとめた。習近平総書記時代もこれからの5年間を含めて少なくとも10年間は続く。各種報道ではその後も影響力を残せるように体制づくりに励んでいるという。批判を許さない共産党一党独裁体制の中で、10年間も絶対的な権力者として君臨し、しかも辞めた後も影響力を残すのである。現代の皇帝だ。


習氏の演説(政治報告)が3時間半に及んだというのも驚いた。過去にはキューバのカストロ議長の演説が長くて有名だったような記憶がある。独裁者になると演説が長くなるのだろうか。自分の演説に自己陶酔するのかもしれない。


習氏はその演説の中で偉大な中国を自画自賛し、30年後の中国の青写真を描いて見せたという。「強国」となった中国が世界をリードする将来像だという。30年後とはスケールの大きな話だと思う。大国化した中国を自画自賛するために「偉大」という言葉を75回使ったとか、バラ色の未来を描くために「夢」という言葉を28回使ったとか、人民大会堂に集まった2300人の党代表が60回以上の拍手で応えたという数字も面白い。


まるでかっての中国王朝時代の中華思想が現代に甦ったかのようでもある。一党独裁の国、中国がこれからますます力をつけ、影響力を強め、中華思想をもって他国に向き合うとしたら、世界のバランスはどうなるのだろうか。不気味な話である。(2017.10.20)

>> ブログ記事一覧へ