2023-07-28
1308)面目一新の折尾駅
列車を走らせながら、乗客を乗り降りさせながらの工事である。大きな困難があり、工夫があっただろうと推測できる。その工事も終わりが近づいたようである。駅裏の整備がまだ残ってはいるが、素人判断でも、まあ、あと数年のうちには片付くだろうと思う。
新装なった折尾駅には、所々に古い折尾駅の痕跡が残されている。改札口を入ってすぐ、透明なガラス床の下には、筑豊線の古い線路の跡が視られる。実際にここを線路が走っていたのだろう。
出入口から改札に向かう途中には、昔の折尾駅で使われていた、丸い待合椅子が2台、デンと据えられている。高い天井まで届く柱を背に丸く固定された椅子は、学生さんに人気のようだが、人待ち顔の乗降客にもよく利用されている。
最近、古レールを活用した照明柱が姿を表した。歩道の横にちょっと変わった4本の柱が立ったので、初めは何かと思った。4本の柱にはそれぞれ金属のプレートが付き、説明文が載っている。
『照明の柱に使っている古レールは、かって折尾駅周辺の軌道として使用された後、旧折尾駅のホーム上屋の部材(柱)として転用されたものです。KRUPP社製 1903年製造』
説明文を読んで、想像は100年以上遡る。『1900年当時、日本では技術的に国産レールの製造が不可能だったのでは?そのため欧米先進製鉄所のレールを輸入したのでは?』そんな想像をさせる照明柱である。
面目一新、綺麗になり、便利にもなったが、古い歴史も残している折尾駅である。
(2023/07/28)