2023-08-30
1327)赤とんぼ
数日前のことである。夕刻、会社帰りでもう自宅のほど近くまで来ていた。空はほとんど暮れかけて、そろそろ闇が全てを包み込もうとしていた。
頭の上、暗い空におびただしい数の赤とんぼが飛び交っているのに気が付いた。突然のことだった。もうすぐ秋が来るな、と嬉しかった。
ところが・・・翌日からそのとんぼに巡り合わなくなってしまったのである。あの赤とんぼの乱舞は現実だったのか?夢まぼろしだったのか?
とんぼが出現する、微妙な時間的ずれだったのかもしれない。
秋を待ちわびるあまりの、幻想だったのかもしれない。
加齢によって生じる、ボケ症状だったのかもしれない。
(2023/08/30)