プロ野球クライマックスシリーズのファイナルステージはセ・リーグは阪神、パ・リーグはオリックスが勝ち、日本シリーズ進出を決めた。両チームともにレギュラーシーズンのブッチギリ優勝チームであり、順当すぎる勝利であった。

　クライマックスシリーズはある意味でよく出来た仕組みだと思う。

　ファーストステージはリーグの2位と3位が3試合戦う。2位のチームが次のステージに進出し易いように、3試合すべて2位のホームグラウンドで行われる。地元ファンに熱狂的な応援を受けるというのは相当に心強いものだろう。そして結果は両リーグともに2位のチームが勝ち上がった。

　ファイナルステージも1位のチームが日本シリーズに進出しやすいように仕組まれている。1位のチームには1勝のアドバンテージが与えられているうえに、大事な最初の3試合をホームグラウンドで戦える有利さもある。そして両リーグとも順当に1位のチームが勝ちあがった。

　1年間戦って優勝した地力のあるチーム同士が日本一を争うというのは、まことに理想的な姿であるとは思う。しかし野次馬としては、下位のチームが下剋上で日本一になった方が意外性があって面白い。今年のクライマックスシリーズはなにもかも当初の設計通りに進行して、なにやら面白みのない結果になった。

　　　　　　　　　　　　　　　（2023/10/23）