2023-12-19
1396)レカネマブ
アルツハイマー病は脳の中にアミロイドβというたんぱく質が蓄積することによって脳の神経細胞が死滅して、記憶や判断力が徐々に失われる病気だということは承知している。またこのアミロイドβという厄介者は、もの忘れなどの自覚症状が表れる10年も、20年も前から蓄積され始めるというからややこしい。
レカネマブはアミロイドβを標的にしてこれを取り除こうとする薬らしい。また認知症を治す薬ではなく、症状悪化のスピードを遅らせる薬だともいう。初期の患者に効果があるが、その進行抑制効果は27%にとどまるらしい。副作用が色々あるようだ。未経験の副作用に対応するため、投与できる医療機関も限定される。服用方法もその医療機関で週何回とかややこしい。薬価も月に数百万円だとか。
アルツハイマー患者には明るい光明を灯してくれる薬ではあるけれど、妻はすでに重度の認知症で、今になってはもう遅い。自分も最近物忘れがひどくなって認知症予備軍ではあるものの、費用対効果を考えると使う気にはなれない。これからまだ研究が進んで薬も進化するだろうが、老い先短いこの老人とご縁が出来る薬とは思えない。
(2023/12/19)