桜は短い満開の時期を過ぎ、葉桜に姿を変えた。我が家のクリスマスローズも桜とほぼ時期を同じくして花の盛りを終えようとしている。群れを成して咲き誇っていた花の数が次第に少なくなり、残った花は、花びらの色を後退させている。

　玄関前のシンボルツリーであるヤマモモの木の周りにみっしりと茂ったクリスマスローズは妻が植えたものだ。花には濃淡3種類の赤色があり、花の色と葉っぱの色は連動している。花の色が薄かったら葉の緑色も薄く、濃かったら濃い。

　今は新緑に艶々と輝く葉っぱだが、夏を過ぎ、秋から冬にかけては艶を失い、半ば枯れてくる。暑い夏にも、水もやらずにほったらかしなので、枯れるのではないかと心配になる。しかし春になると逞しく新しい葉を茂らせ、同時に次々に花のつぼみをつけ、花開く。

　生命力が強く、今年は零れ落ちた種がアスファルトの隙間から芽を出し葉を茂らせた。零れ種が、来年は花をつけるかもしれない。今年の夏は、妻を想いながら、時々水やりをしてやろう。

　　　　　　　　　　　　　　（2024/04/11）