2024-09-30
1560)皮膚の老化
不思議な気がして、日頃は見たことのない自分の向う脛をつくづくと眺めてみる仕儀にあいなった。そこには弾力を失い、油っけを失くし、生気のないかさかさの表面に、さざ波のように無数の細かな皺が張り付いた、爬虫類の皮膚はかくあるかも、と思えるような自分の皮膚があった。
ショックだった。若い頃はむちむちした筋肉のついた、逞しい向う脛だったような気がする。その上を油分で艶々と光った張りのある皮膚が覆っていたように思うのだ。何もかも年をとる。仕方のないことではある。
(2024/09/30)