昨日の夕刊トップに、『雇い止め85000人』、『先月から2.8倍』という見出しが躍っていました。厚労省調査です。非正規従業員の雇い止めが3万人を超えたという記事のことをこのブログで書いたのは12月1日でした。短期間に猛烈な勢いで増えているのがわかります。内定取り消しも同じように増えているという記事でしたが、今日はそのことには触れません。

　突然、職を失って収入の道を断たれた上に、住むところまで追い出された人の困惑がいかに大きいものかは想像を絶します。地方自治体が公営住宅の提供を始めました。しかしこれも短期的な救済策でしかありませんし、数もしれています。
　地方自治体が臨時職員で採用するとか、タクシー会社が受け入れするとか、警備会社が雇用した、というニュースも流れました。明るいニュースです。この他にも、これまで人材不足で困っていた業界がこぞって手を上げたら、有効な雇用対策になると思います。しかしそれでも、これほど大量の雇用の受け皿が急に生まれるとも思えません。

　身近に深刻な人材不足の分野があります。介護分野です。日本人の高齢化はますます進みます。一方で勤務態様や労働条件の厳しさから、ヘルパーさんなどの介護職離れが進んでいます。結果、介護施設は慢性的な人手不足に悩まされています。今のままでは、介護施設の維持すら難しいというので、フィリッピンやインドネシアからヘルパーさんをよんでくるというような話もあります。日本語の不自由な、そして日本の習慣に不慣れな外国人よりも、気心の分かる日本人の方がいいに決まっています。
　雇い止め85000人。介護分野での雇用は一つの選択肢にならないでしょうか。そのためには問題になっている介護職者の勤務条件や待遇改善が必要かもしれません。教育訓練も必要でしょう。このところ評判を落としっぱなしの厚労省さん、何か考えてもらえないでしょうか。

　ちなみに我が社も介護職者の就職斡旋をしています。ホームヘルパー2級の資格取得に挑戦される方を対象に、受講支援制度も設けています。遠慮なくいつでもご相談ください。