2009-06-10
66)頑固者同士 2009.6.10
昨日のテレビでも、参議院総務委員会の様子を流していた。鳩山大臣と西川社長が隣同士に座りながら、かたや「辞めない」と言い、かたや「認めない」とどちらも譲る気配がなかった。
日本郵政の社長なんか、誰がなろうとちっとも関心がない。しかし、鳩山・西川両氏のいずれ劣らぬ頑固さには頭が下がる。
鳩山総務相には、自民党内からも批判の声が強くなり、どうも旗色が悪いようだ。代議士の判断基準は、自分が選挙に当選するかどうかが全てだから、このごたごたは選挙に不利だと見ている代議士が多いせいだろう。それでも鳩山さんは人事の認可権を盾に、一歩もひかずに頑張っている。その頑なさは批判の声が大きくなるにつれて、ますます強くなっているように見受けられる。
何でそんなに突っ張るのだろうと不思議を通り越して頭が下がるのである。信念の故か、言い出したら聞かないボンボンの故か、自分の政治的将来のためにプラスとみている故か、正義感からか、西川憎しか、彼を任命した小泉元総理や竹中平蔵氏への対抗心か、ともかく分からない。
分からないと言えば西川社長の頑固さも理解できない。あれほど言われれば、普通の人間なら嫌気が差して、とうの昔に辞任しているだろう。なんであんなに社長の椅子にしがみつくのだろう。責任感か、正義感か、生きがいの問題か、単なる意地の問題か、いくらなんでも現在の高給を失いたくないからではないだろう。
そう言えば西川社長は昔、三井住友銀行の頭取時代に、志半ばにして退任に追い込まれた歴史をもっているのではなかったかと思う。また不良債権のからみでその強引な商法がマスコミの批判にさらされた時期があったような気がする。銀行時代に燃焼し尽せなかった思いを、今満たしているのかもしれない。
なぞと外野席から二人の頑固争いを楽しんでいる凡人の私です。とてもとてもあのお二人の真似はできません。