2009-08-31
87)総選挙 2009.8.31
〇大物落選 元総理や元閣僚や、マスコミで知られた自民党の大物が続々と落選した。再起を期す人もいるだろうし、これを機会に引退する人もいるだろう。どちらにしても何十年か、魔物が棲むという政界をしぶとく生き抜いてきた人達だし、これまでに十分な蓄財もしているだろうから、私ごとき小市民が心配することでもあるまいと思う。
〇使い捨て 前回選挙で初当選した小泉チルドレンの多くが落選した。甘い言葉に誘われて、前職を投げ打って政界に転身したチルドレン達も結局は使い捨て。あの人達はこれからどうするのだろうと、こちらは気になっている。小泉さんは罪な人である。そして今回民主党から当選した大量の小沢チルドレン達は、4年後に同じ悲哀を味わうことにならないのだろうか。
〇世襲 小泉ジュニアが無事に家業を継いだ。曽祖父、祖父、父と代々引き継がれてきた代議士家業4代目。今回の自民党崩壊の根っこは、あの郵政選挙にあったと私は思っている。言葉の通りに自民党をぶっ壊し、あちこちに「改革」の歪みを残しながら、自分だけは世襲で家業を残して政界を去る。幸せなおっさんである。
〇出口調査 テレビの開票速報を見ていて感じたこと。一票も開かぬうちに当選の表示が出るのにはしらけた。しらけついでに早々と寝てしまった。事前の世論調査や出口調査から導き出した結果であるにしても、あまりにも早すぎる。各テレビ局が早さを競い合っているようにも思えた。あれでは、選挙事務所で万歳する支援者達も半信半疑、力が入らないのじゃないか。せめて開票30%過ぎてから、というような自主規制をしてもらえまいか。
〇バランス感覚 昔は、どこかが有利という選挙予想が出たら、投票結果はそれと反対に振れて、丁度いいくらいの線でおさまるんだと言われていたように記憶している。日本人のバランス感覚だということだった。しかし小泉選挙以来、有利と言われた方にさらに票が動くようになったのではないかと思う。日本人が持っていたそういうバランス感覚が変わってきたのか、それとも小選挙区制という制度のせいだろうか。
ともかくも-------歴史的勝利をおさめた民主党さん、驕り高ぶらず、少数意見にも懐深く耳を傾け、改革に伴うマイナス面にも目配りしながら政権を担ってください。歴史的敗北を喫した自民党さん、一日も早く気力を取り戻し、ゼロからの再建を果たし、次の政権交替を目指してください。どちらも切磋琢磨して、国民が安心して暮らせるいい国づくりに励んでください。