2010-02-01
134)自浄能力 2010.2.1
何気なく見ていたテレビの画面。大観衆の前であの朝青龍が土俵入りをしていた。目を疑った。一瞬、過去のビデオ画面かと思った。いやいやそうではない、当日(一昨日)催された元幕内力士、皇司の引退相撲でのことだという。
あれだけの事件を引き起こした横綱に、日も置かず、晴れやかな土俵入りをやらせる相撲協会という組織の神経はどうなっているのだろうか。処分が決まるまで暫く謹慎させておくというのが普通の感覚ではないのか。
この一件をもってしても、朝青龍に対する協会の処分の程度が窺い知れるというもの。相撲協会はいよいよもって自浄能力を失いつつあるような気がする。小さい頃から相撲の世界に入り、相撲の世界しか知らない元力士だけで運営するからこんなことになるのではないか。公益法人の看板を掲げるからには、元力士以外の理事を外部から多数迎え入れ、理事長も外部理事にお願いするくらいの大手術をやったら、自浄能力が蘇生するかもしれない。
その2 民主党)
世論調査で、民主党小沢幹事長に辞任を求める声が80%近くあったという。それに力を得たのかどうか、これまで黙して語らなかった民主党内の有力議員達が、小沢氏に対する批判の声をあちこちで一斉に噴き出したともいう。
曰く、説明責任を果たすべきだ。曰く、けじめをつけるべきだ。曰く、自浄能力を発揮すべきだ。
遅きに失したとは思う。今までどうしてあなた達は黙っていたのか。
一人の実力者に、みんなが恐れおののき、物言わぬ集団と化した民主党。誰も彼もが、一人の人間の顔色を窺って右往左往する政党。悪いことを悪いと言えず、自浄能力を失った組織。
言論の府、その世界で生きることを志した政治家たる者が、まことに不甲斐ない、なさけない風景であった。こりゃ駄目だ、この政党はもうおしまいじゃと諦めかけていた。
しかしこれで-----これから民主党がどのように自浄能力を発揮していくのか面白くなってきた。