2011-02-02
257)マニフェスト
我国には昔から「選挙公約」という言葉があった。そして候補者が掲げた「選挙公約」は、選挙が済むと忘れ去られ風化されて、あまり実行されないという実績を積み重ねてきた。
その反省からだろうか、いつの頃からか「マニフェスト」という言葉が流行りだした。多分、民主党あたりが使い始めたのだろうと思う。
「マニフェスト」と言い換えることによって、嘘でなくて本当に実現してくれそうな印象を与えるようになった。その「マニフェスト」が大活躍したのは、1年半前の衆院選だった。
民主党はこども手当、高校授業料の無償化、農家の戸別所得補償、高速道路無料化等、沢山の甘いばらまき政策を餌にして票を集めた。
しかもこれらに必要な費用は、財政の無駄を省くことにより16兆円超が生み出せるのだから心配することない、4年間は消費税を上げないでもやっていけると、根拠のない甘い夢をばらまいた。
そして今、「マニフェスト」に掲げた政策の殆どが嘘になった。財政は真っ赤か、にっちもさっちもいかなくなって、消費税を上げるという。詐欺としか言いようがない。
最初から、誰もあまり信用していない「選挙公約」という言葉を使ってくれていたら、騙される国民がいくらか少なくてすんだかもしれないのに・・・と思う。
民主党も破綻した財政の中で、支給に反対する国民の方が多いこども手当に、いつまでも縛られなくてすんだかもしれないのに・・・と思う。(2011.02.02)