2011-03-09
268)まる写し・・・会社存亡のときに
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露骨な表現に腹を立てた政治家もいるようだが、図星だったからではないか。予算関連法案の成立のめどがたたない機能不全の国会に向け、日本経団連の米倉弘昌会長が「給料泥棒」と言い放った。
政治家たちを挑発してやろうと思ったのだろう。経済界には米倉氏と同じような危機感を抱き、今の政治状況を歯がゆく感じている人が少なくない。
ある財界人が言った。「私が投資家なら、いまのニッポン株式会社には、けっして投資などしません」。理由は明快。以下のような解説をしてくれた。
まず財務状態が悪すぎる。借金や資産などを示す貸借対照表も、毎年の歳出入を表す損益計算書も、使えるおカネの自由度を示すキャッシュフローも、どの経営指標も数字はボロボロ。にもかかわらず、抜本的な手を打てずにいる。
トップマネジメントにも重大な欠陥がある。なにより社長の在任期間が短すぎる。この4年間に入れ替わった社長は5人。「断言できますが、そんな会社は間違いなくつぶれます」
社内の風通しも悪い。「社長の言うことを聞かない本部長や古参のヒラ社員がいて、堂々と胸を張っている。まともな会社ではあり得ません」
話を聞いていると、よくもまあ「日本国の株価」、つまり国債価格が暴落しないものだ、と改めて思う。会社存亡のとき。まともで本気の経営が必要だ。派閥争いで来期の予算も組めない経営に、明日はない。
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会社に喩えてもらうと、我国の現在の状況が身近に感じられます。
もっとも会社ならとうの昔に倒産していることでしょうがね。(2011.03.09)