イタリアの豪華客船『コスタ・コルディア』が4000人以上の乗員・乗客を載せたまま座礁、転覆事故をおこしたニュースが繰り返し報道されている。
　　地中海は人気の観光地であり、常時、繰り返し、繰り返し航行している客船のはずである。船の航路は決まっているはずなのに、どうして座礁などするのだろうと最初から不思議に思っていた。

　　サービス精神旺盛な船長だったようだ。座礁したのはジリオ島というらしい。ニュースによると『船長がジリオ島出身の船員への贈り物として島に接近、この船員をブリッジに呼び「これが君の島だよ」と語りかけた』ということである。
　　そして島に異常接近、岩に乗り上げて座礁・転覆、死者・行方不明者多数という大事故に至った。なんとも凄いサービス精神である。

　　あげくにこの船長は乗客を置き捨てたまま早々と救命ボートに脱出、港湾監督局の担当者から「船に戻れ」と叱責されている録音が公開された。
　　そのやり取りが面白い。繰り返し「船に戻れ」と指示されても、船長は「暗くて何も見えない」とか「前にボートがあって行けない」とか言を左右にして逃げ回っている。あげくには国外脱出を図っていた形跡があるというニュースも流れた。

　　まことに『イタリア的人物』と言ったら、イタリアの人達は怒るのだろうか。（2012.01.18）