2012-09-07
425) 総理大臣の椅子
民主党の中堅・若手を中心に、細野氏の出馬を熱望している国会議員が大勢いるらしい。昨日のテレビには、その要望書を細野氏本人に手渡す画面が流れていた。
41歳と若い細野氏が当選したら、明治時代のあの伊藤博文を抜いて、史上最も若い総理大臣になるという。
細野氏に過去それほどの実績があるわけではない。どれほどの実力を持っているのかも不明だ。なのにどうしてそれほどに細野氏を熱望するのか。天下国家のためにプラスになるから?・・・決してそんな発想ではあるまい。
野田総理に対する世論の支持率は最悪だ。このまま総選挙になれば民主党の惨敗は必至だ。自分の落選も必至だ。過去の歴史から、総理の代わりばなには支持率が上昇するという事実を学んでいる。若くて、カッコよくて、原発担当として顔の売れている細野総理が実現したら、民主党の支持率は急上昇するだろう。そこですぐに解散すれば、あわよくば、民主党が勝てるかもしれない。その風に乗って自分も当選できるかもしれない・・・そう考えて何が悪いのだ、俺だって失業したくないんだ・・・民主党の国会議員たちのそんな声が聞こえてきそうな気がする。
自民党政権の末期にも似たようなことがあったような記憶がある。支持率が低落した自民党は、当時国民に人気のあった麻生太郎氏を総理に選んだ。思惑通り支持率は上昇した。しかし麻生氏が解散の時期を躊躇しているうちに人気は凋落、総選挙は惨敗、民主党に政権を譲り渡すことになってしまった・・・のじゃなかったっけ?。
民主党の党首は間違いなく、総理大臣の椅子に座る。自民党の総裁も、総選挙後は総理の椅子に座る可能性が高いと言われている。両党ともに一国の宰相にふさわしい、見識ある人物を選んで欲しいものである。(2012.09.07)