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てげてげブログ
2015-12-08

838) 世界遺産



毎日乗降する小倉駅には横幅10メートル以上はありそうな大きな看板がかかっている。書かれた内容は『 祝  世界文化遺産登録 官営八幡製鐵所 』というものだ。

『明治日本の産業革命遺産  製鐵・鉄鋼、造船、石炭産業』という副題というか、添え書きがついている。



この一連の登録申請運動によって、北九州市や中間市や大牟田市や長崎市やの古い施設が一挙に世界遺産に登録された。日頃何気なく見ていた古い建物や設備が大挙世界遺産に昇格したのである。

今後も宗像神社にまつわる設備がや長崎の教会群等、次々に世界遺産に登録の動きがあるようだ。


身の回りにこれだけ世界遺産が増えてくると、有難味がすっかり薄れてしまう。中間市にあるポンプ場の建物などは、自宅からすぐの所にあり、しょっちゅう見るけれど、あんなものが世界遺産かと思ってしまう。


世界遺産などというものは希少価値があってこそ有難味が出てくるものだと思う。

20年以上も前、ヨーロッパを旅行した時のことを思い出す。石畳の道、威厳のある高い塔をもつ石造りの古い教会、協会の前の広場とそれを囲む石造りの重厚な建物群といった異文化の街。日本とは全く違う重厚なその文化に圧倒された。


それらは当時それほど多くはなかった世界遺産に指定されていた。世界遺産いう言葉の中に、私は昔刷り込まれたそんな印象を描いてしまう。そして最近続々と指定される日本の世界遺産群は、それと何か印象が違うのである。(2015.12.08)

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