2023-11-13
1372)久方ぶりの自転車
10年ほど前まで、車を運転していた頃にはよく通った地域である。その経験から、自宅からはごく近い場所だという記憶が残っていた。
何年も乗っていない自転車を引っ張り出した。積もっていたほこりを払い、空気の抜けたタイヤに空気を入れた。近頃うるさくなったヘルメットもかぶった。
グループホームまでの田園地帯を、美味しい空気を胸いっぱいに吸いながら、楽しいサイクリングになるはずだった。ショウケンが出演するテレビの自転車番組を思い出したりしながら・・・。これからの妻との面会の際は、毎度サイクリングでと思い定めていた。
しかし現実は厳しかった。第一に坂が多くて難儀した。距離も想定外に遠かった。それよりも何よりも自らの身体の老化を思い知らされた。乗る時、降りる時、脚がヨレヨレで、サドルをうまく跨いだり、降りたり出来ないのである。停まるたびにヨロヨロと倒れそうになる。車道の方に倒れたら一巻の終わりだ。苦労しながら30分をかけてなんとかホームにたどり着き、そして自宅に帰り着いたものの、正直怖かった。
さて、今後の妻との面会の時にどうするか?タクシーを利用するか?この齢にして自転車をもっと練習してみるか?バスで行く方法はないだろうか?まだ決断はつきかねている。
(2023/11/13)