2024-05-17
1483)誕生日
妻が元気で家にいたら「どこか美味いものを食べに行こう」と、何日も前からお店選びに精を出し、忘れるどころじゃなかったことだろう。しかし独居老人では自分の誕生日を失念してしまうのも仕方がないことだ。
それにしても82歳とは長生きしたものだ。幼いころは病弱な子供だったと母親からよく聞かされた。病弱の根は残っていたものか、長じても様々な病気を背負い込んだ。入院も繰り返した。病室のベッドの中で、いずれサラリーマン生活を続けられなくなるだろうと、真剣に別の生き方を思い描いたこともある。
その私があと数日で82歳になる。これまでに周囲の人々からいただいた力添えに対して、感謝の気持ちを忘れてはいけないと思う。特に妻にははかりしれない迷惑をかけ、心配をさせた。その妻が今は病院で横たわっている。今日もまた見舞いに行こう。
(2024/05/17)