加齢とともに物忘れがひどくなってきた。人の名前を思い出せない。不思議なことに、忘れる名前はしょっちゅう忘れるが、忘れない名前もある。忘れた名前は何でもない時に突如思い出す。人の名前だけではない、普段よく使うあれやこれやの名称も忘れる。

　やるべきことを忘れてしまう現象もよくおこる。「出掛ける前にあれをしよう、これをすましておこう、あれを持って行こう」と直前まで思い描いていたことを、いざその時には忘れている。

　何かやっている途中で他の何かが発生すると前にやっていたことを忘れてしまうという現象も顕著だ。この現象は危険だ。ガスに鍋をかけている途中に玄関のチャイムが鳴り、ガスのことを忘れて鍋を焦がしたこともある。

　私もそろそろ認知症の症状が出てきたのかもしれない。高齢になると、特に80歳を過ぎると認知症の有病率が急増すると何かの本で読んだ記憶がある。

　10年ほど前、妻の物忘れがひどくて心配した。嫌がる妻を説得して、無理やりに「もの忘れ外来」に連れて行った時のことを思い出す。あの頃の妻にもこのような症状があったのだろうか（？）妻は認知症の診断が下されるのが怖くてあんなに嫌がったのだろうか（？）

　そろそろ私も「もの忘れ外来」を受診した方がいいのかもしれない。

　　　　　　　　　　　　　　（2024/10/18）