〇朝青龍
　とうとう優勝してしまった。全勝とまではいかなかったが、負けたのは千秋楽の１敗だけ。横綱同士の優勝決定戦に堂々と勝っての２３回目優勝。場所前の不調、休場か出場かを巡る混乱、そして成績不振なら場所中の引退を覚悟の悲壮な出場という報道。その結果が堂々の優勝。場所前のあれは朝青龍のカムフラージュだったのか。
　朝青龍が出場することによって、相撲人気が上がっているという。朝青龍の勝敗が気になってテレビを見る人も多いという。私もその一人。相撲協会にとっては朝青龍さまさまである。しかしこれでまた朝青龍の傍若無人の行動に歯止めが利かなくなるのだろう。相撲協会が朝青龍人気におんぶされればされるほど、誰もそれを止めることが出来ない。憎まれっ子世にはばかるの図。

〇訪問者
　北九州市議会議員選挙がたけなわである。６０人か７０人か知らないが、夥しい数の市会議員が今度の日曜日には誕生する。一昨日、昨日と自宅に珍しい訪問者があった。一組は宮崎の田舎から。亡くなった親戚の知人とかで、某市会議員候補をよろしく頼むという選挙の依頼。一組は鹿児島の田舎から。私の中学時代の同級生とその同行者達で、やはり某候補を頼むという依頼。私はたまたま外出していて家内が応対、後で名前を聞いてもどんな人だったのかちっとも思い出せなかった。ごめんなさい。
　自発的な意思であれ、上層部からの指示であれ、ほんのちっぽけな縁を頼って、遠方から訪ねてくるその熱意や行動力には感心するものの、同じ方向に向かって動く巨大な集団エネルギーに不気味さを感じてしまうのは私だけなのだろうか。

〇定額給付金
　あれほど酷評され、国民にも人気の悪かった定額給付金の支給がそろそろ国会で決まるらしい。国民一人当1万2千円とか2万円を国が支給してくれる。これまでやりくりして貯めてきた埋蔵金というへそくりの中から国民にくれるという。気の遠くなるような多額の借金はほったらかしたままで。その費用が2兆円で、支給する事務費が1千億円近くもかかるらしい。貰ったお金を国民が費消したら経済が活気付くというがほんとかいな。それだけのお金があったら他にいろんなことが出来るじゃないかと叫ぶ識者も多いけれど、見向きもされない。
　不思議なのは、これほどに酷評され、人気が悪く、経済効果も期待されていない無駄遣いがいつのまにか国会で決定されるメカニズムである。自民党議員の中にも反対論者が結構多いんじゃなかったっけ。