2016-04-26
910) 講演会
昨日は久し振りに講演を聞きに行った。「地政学と日本の大戦略 伊勢志摩サミットを前に」という演題、講師は元外交官で評論家の宮家邦彦氏。主催は毎日新聞。無料。
外交問題に特に関心があった訳ではない。演題をみるだけでも、いかにも難しそうな講演に出掛けたのは、たまには惚け気味の脳味噌に刺激を与えた方が良いような気がしたのと、宮家氏がよくテレビによく出ているので実物を見てみたいという好奇心が湧いたからである。
宮家氏は聴衆に対するサービス精神が旺盛だったし、話が上手かった。難しい話を少しも退屈することなく最後まで聞いた。しかしメモをしなかったので、残念ながら講演の中身はあらかた忘れてしまった。
その中でかすかに記憶に残っているのは・・・
外交では国家間のパワーバランスを維持することが重要だということ、どこかに力の空白区域が出来ると、必ず周囲のどこかが空白区域を埋めるということ、その例としてアメリカがフィリッピンから軍事基地を引き上げた後の、南沙諸島や西紗諸島への中国の進出の例や同じくアメリカが引き上げた後のイラクの例をあげていた。
また島国である日本は、同じ島国であるイギリスに見習うべきだ。大陸との間に適当な距離感を保ちながら、大陸にはあまり干渉せず、シーレーン(海上交通路)を維持することに力を注ぐべきだと説いていた。
普段聞いたこともないような話を聞いて、いくらか脳味噌の刺激にはなったと思う。(2016.04.26)