2010-11-19
230)二つの言葉
法務大臣は楽なもんだ、分からない時は二つの言葉を言えば良い、「個別の事案についてはお答えを差し控える」と「法と証拠に基づいて適切にやっている」というのがその二つの言葉・・・といった主旨の演説だったようだ。
有権者へのサービス精神から、ちょっとおちゃらけてみせたのかと思っていたら、この大臣は本当にそのことを実行していたようだ。昨日の国会で自民党議員が次のような質問をしている(読売新聞による)。
『 法相の国会答弁を議事録で精査した。「個別事案についてはお答えを差し控える」が16回、「法と証拠に基づいて適切にやっている」が17回。「二つだけ覚えておけばいい」という広島での発言は国会を侮辱している 』
この人、たしか今年の9月に大臣になったばっかりのはず。たった2ヶ月でこの回数とは凄いものだ。しかし二つの言葉の連発答弁で今日まで無事に済んできているのを見れば、まあ、国会の論戦自体が空疎で形式的なものに堕していることを証明しているのでもあろうか。(2010.11.19)